トムトム

駒田蒸留所へようこそのトムトムのレビュー・感想・評価

駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)
3.5
P.A.WORKSお得意のお仕事系アニメ。
今回はウィスキーの蒸留所というかなりニッチな舞台です。

悪くはないと思います。
思いますが、これはTVシリーズで観たかったかな。
もしくは実写ドラマで。
あまりアニメにしたからこそ出た魅力みたいな物は薄かったです。

ウィスキー作りというマイナーなテーマを取り扱うならば観客と同じ目線、知識量の素人を配置しておくのは当然だと思います。

コレがTVシリーズなら主人公の琉生が何も知らない状態から一流の職人になるまでの成長を丹念に描けるのですが90分しか尺がないの成長物語はオミット。

観客と同じ目線としてネットニュースサイトの新人記者 光太郎が配置されます。

こいつがガチクソで観客はコイツの目線で物語を観ていくのに序盤はこいつに対するイライラで作品に集中できません。

途中から覚醒して頑張っても序盤の失点は取り返せませんでした。

コイツのライターとしての成長や困難も描くので、お仕事物としてウィスキー作りとライターの二本立ての様になって主題のウィスキー作りの印象が主人公の琉生と共に薄くなってしまっていました。

まあ全体的には観やすくて良い作品だと思います。

個人的にウィスキー好きで朝ドラの影響や海外需要で手に入れるのが難しい物が増えたので今作が大ヒットでもしてウィスキーブームが再燃されたらそれはそれでイヤですね。

あとアニメ作品によくある作品のキャラが歌っているという体で歌唱者の所にキャラ名が記載されているのがなんとなく共感性羞恥の様な物を感じてしまいます。
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