げんぐ

駒田蒸留所へようこそのげんぐのネタバレレビュー・内容・結末

駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ウィスキー好きなので公開を楽しみにしていた作品。公開初日に鑑賞。
観終わった感想としては非常によくまとまった作品。

ウィスキーを全く知らないWebライターを物語の出発点に置くことで、序盤はウィスキーを全く知らない人でもウィスキー作りの工程を知ることができる。工程の説明の中で味を作るブレンダーという仕事にフォーカスが当たって物語が核心へと進んでいく。核心へ進む中でもウィスキー人気の冬の時代や地震(長野県北部地震かな?)によるウィスキーが生産できなかった事やクラウドファンディングでポットスチルを新設する話など、日本でいろんな蒸留所が勃興している「今」をよく捉えて作品に組み込んでる印象だった。この作品を見るだけで日本のウィスキーの一端を捉えることができる。
ウィスキーを中心に置きながらも、家族や仕事に向き合う若者の苦悩等が描かれている。
キャラクターのデザインやアニメ的な過度な演出も抑えめなので地味。脚本も起承転結が非常にはっきりしており、悪く言えばキャッチーさが無いので話題にはなりにくいかなとも思ったが、個人的にはこのスタジオのお仕事アニメシリーズの中では一番好きな作品となった。
去年、某宮城の蒸留所見学に行ったのを思い出させてくれるウィスキーアニメとしては満足度が高い作品だった。
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