アヌシー国際アニメーション映画祭等、各国のアニメーション映画祭で上映され、第36回東京国際映画祭でも上映された作品。ジャパニーズウイスキーの蒸留所の立て直しや、幻のウィスキーの復活を描いている。さすがのP.A.WORKSクオリティで、脚本、作画ともに安定し、泣ける。難点としては、否のない脚本であるゆえに、高橋光太郎のキャラクター造形が絵にかいたような性格で描かれていることと、アクシデントが予想されるものが起きるだけで、ショックを受けずらい。また、酷いことが起きているようで、起きているようにみえない。このあたりのいい意味での「歪み」や「衝撃」があれば、もっと良かった。あとは、この作品を観る人々と、ウィスキーの愛好家の層がマッチしているのか、が少し気になった。
2023年11月19日＠MOVIX京都

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『繰り返し回転する時代に、変わらない芯となるもの』

家族の蒸留所を受け継いだ若き女性社長が新米編集者と事業の復活を目指す吉原正行監督作品は、望まない道が仕事になっていくまでの過程が淡々と内なる熱さの中で醸成されていき、次にいい店に行った時はウイスキーを飲みたくなるお仕事アニメーション映画の傑作。

蒸留所の知識はそこそこに最初から好感度０で時間内に好きになれるか不安な男が経験を重ねて、展開としては仕事を通じた家族の話としてその他要素を余白と余韻に委ねる決意だが、被服美人に「この後時間あります？」と誘われてバーとか僕なら絶対好きになってる。

ブライア姉弟やあやせルートなど僕的には大変喜ばしいとしか言えないキャスティングの中でも、今時の若者のテンプレを超える生っぽさで主人公足るＣＶ小野賢章の成長曲線に加え、二次創作に「原作よりも親密」と言うセンスの塊みたいな会話の質感にニコニコした。

ワイン🍷をこよなく愛する開明獣だけど、ウイスキー🥃もそれなりに好きなのです😌

英国🇬🇧にいたというと、スコッチウイスキーを沢山飲まれましたか？よく聞かれるけれど、ロンドンの普通のパブにはスコッチは、殆どおいてなくて、ビールが殆ど（しかも常温😅）

これがグラスゴー（スコットランド第二の都市）や、アバディーンあたりに行くと事情は一変、ちゃんとスコッチが置いてあるんですねー😌同じスコッチと言っても、ボウモアやラフロイグといった、アイラ島のピート香のきついモルトと、滑らかなスペイサイドに代表されるハイランドのモルトウイスキーでは全然違う🥃アイラ島には、村上春樹が訪れていて、地元の牡蠣と一緒にモルトを飲むエッセイを書いてるんだけど、思わずヨダレたらたらで行きたくなっちゃいます😌

一方のスペイサイドのチャンピオン、いや全てのウイスキーの王様と言えば、スペイサイドのマッカランですね🫅ウイスキーのロールスロイスと呼ばれるビロードのような味わいを持つ逸品です😌ところで、最近、サントリーが響をとんでもない値段に値上げしたけれど、全くコスパに見合ってなくて、あそこの社長の新浪がいかにもやりそうなダメ戦略だと思いました。あの男は、失言・暴言だらけで、SNSのハッシュタグで#サントリー不買運動、しょっちゅう起こされてるけど、サントリーの最大の失敗は、新浪のような低劣な人間を社長にしたことですな😑

それはさておき、スコットランド人は、ウイスキーを、水で割ったり、オン・ザ・ロックにしたりしないんです。折角の極上の味わいを何故、わざわざ薄めるようなことをするのだ？？というのが、彼らの言い分で、それは最もだと思います。深く、芳醇な味わいを自ら台無しにしてしまうのは、なんだかなー、と。例えて言えば、高級フレンチに、ケチャップやウスターソースぶっかけて食べるようなものですね💦もしくは、採れたて100%オレンジジュース🍊を水で薄めてしまうようはものです😳安酒ならともかく、スコッチだけでなく、一部のバーボン含めて高級ウイスキーでそれをやるのは、勿体ないですね😫アルコール入ってりゃなんでもいいんだよ！！と言うなら、トリスとかレッドとかの安いウイスキーでいいではないですか🤔なにより大きいのは造り手へのレスペクトではないでしょうか？極上品は是非ストレートで味わって欲しいものです😊

さて、ウイスキーには、一種類の原酒だけから造られるモルトウイスキーと、数種類の原酒を混ぜて造るブレンデッドウイスキーがあります。ジョニーウォーカーや、バランタインなどは、ブレンデッドの代表格ですね。ブレンデッドの高級品は、モルトとはまた違った玄妙な味わいが特徴です🥃

本作では、長野の蒸溜所で、震災で失われてしまった銘酒、独楽を若き女性社長が復興させようと奮闘する一方で、それを取材するやる気のないネット記者が、段々、蒸溜所の熱意にほだされて情熱に目覚めていくという、ダブルの成長譚になっています。最初に制作で、dmm.comのロゴが出た時は、うげっ、となりましたが、作品自体はしっかりとした大人が充分楽しめるアニメでした。まあ、金に色はないとはいえ、ああいうどんなに頑張っても上場出来ないような胡散臭い会社にスポンサードして貰うのはあまり感心しませんけどね😕