オノタカノフ

水戸黄門のオノタカノフのレビュー・感想・評価

水戸黄門(1978年製作の映画)
3.0
テレビ版初代水戸黄門の東野英治郎に助さんの里見浩太朗、二代目格さんの大和田伸也、高橋元太郎のうっかり八兵衛と中谷一郎の風車の弥七。これだけでもたまらないが、三船敏郎に栗原小巻という大御所陣に、クレージーキャッツやかしまし娘の人気者の出演、加えて遠藤太津朗らの時代劇のお馴染み悪役・敵役の面々のラインナップが嬉しい。

ハナ肇・植木等・谷啓のニセ黄門一行が絡む悪代官退治のコメディーパートと、三船敏郎と栗原小巻が絡む加賀藩の御家騒動のパートの二部構成で、いずれもザ・時代劇という感じでまことに結構。迫力やリアルさを追求したチャンバラを見たければ別の映画を見りゃいいし、善とは、悪とは、人間とは、等を追究したけりゃやはり別の映画を見ればいい。何も考えずのんびり酒飲みながら見るにはまことに適した映画でした。

とりとめのない感想。お馴染み悪役陣の中でも『仮面の忍者 赤影』の白影・牧冬吉さんの出演が嬉しい。三船敏郎さんの書く「忍」の字が達筆で驚いた。並み居る大御所・名優・個性派の中でも、加藤嘉さんの存在感の凄さ。冒頭の、お地蔵様が並ぶ街道の手前に色づいた柿の実のシーン。定番時代劇の始まりという感じで結構、結構。
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