ふしん

うまれるのふしんのネタバレレビュー・内容・結末

うまれる(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

娘をイジメで喪った女性の復讐の話。33分という短さながら、感情が揺さぶられます。

被害者の気持ちを踏み躙り、保身ばかり繰り返した親たちの末路には、なんとも言えない気持ちになりますね。

「自分も同じように復讐をするのだろうか?」と考える一方で、「自分の家族が誰かを殺してしまった時、自分は保身をせず、被害者に誠実に寄り添えるのか?」とも考えてしまいました。

正直、この状況で、人の死の責任を認めることは、想像以上に心理的なハードルが高いと考えてしまいます。誰だって自分の子は悪くないと思いたいし、責任を負いたくないので。ましてや、イジメが横行するクラスで、自分の子供が悪者となってしまうと、次のイジメのターゲットになってしまうかもしれないのですから必死になるのも仕方ない気もします。

ただ、この物語は誰か一人でも主人公に寄り添っていたら結果が変わっていたでしょう。難しいかもしれないけど、自分はできれば誠実でありたいな…と考えさせられました。

あと、個人的には、感情的になりやすい話し合いは、場を制御する人間がいる状態で行われるべきと思うので、その責務を全うしなかった学校側の対応がかなりまずかったのだろうな、と思いました。
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