つちたに

四月になれば彼女はのつちたにのレビュー・感想・評価

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
3.5
予告映像でも取り上げられていた海外の映像(ウユニ、プラハ、アイスランド)がとても綺麗で美しかった。そこに重なる森七菜の落ち着いた柔らかな声も相まってより序盤から作品に引き込まれていった。

原作は読んでいなかったため、主要キャスト(特に長澤まさみと森七菜)がどのようにして物語に絡んでいくのか最後まで分からなかったので、その点でもワクワクしながら観れた。

主要キャスト3人の演技はさることながら脇を固める俳優陣も絶妙で素晴らしかった。なので出演シーンがもう少しあってもよかったのかも。はっきりと台詞にあった訳ではないが仲野太賀と佐藤健のシーンは切ない気持ちに…森七菜と竹野内豊の親子関係も同様に細かな設定が分かりづらかったので、観る側の裁量(想像)に委ねられているような気がした。ストーリー展開も少々分かりづらい所もあった気がする。

また、印象的だったのは音楽。壮大で美しい音楽がこの作品を引き立てていた。若干音が大きすぎる気もしたが個人的にはそこまで気にならず。

試写後に原作者の川村元気さんと監督の山田智和さんのアフタートークがあり、この作品をより深めることができとても良い機会だった。(舞台挨拶で監督も登壇することはあるけど、ほとんど俳優陣たちの話しか聞けないので…)
アフタートークで聞いたメタファーなどにも注目してまた鑑賞したいと思う作品だった。