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四月になれば彼女はのhanaのネタバレレビュー・内容・結末

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

Filmarks試写会で鑑賞しました。

上映後、山田智和監督と原作者の川村元気さんのティーチインにも参加させて頂き、貴重な機会をありがとうございました。

原作は数年前に読んでおり、今回の映画化も楽しみにしていました。
改変されている部分がかなりありますので、厳しい意見もお見かけしますが、この作品の根底にあるメッセージと世界観はそのまま残っているのではと個人的には思います。
見終わった後、原作とどこがどう変わっているかということが気にならなくなっている程、心に響いたので。

『恋愛と死生観は似ている』
原作の川村元気さんも仰っていましたが、
愛とは、生きることとは、生を終えることとは...を深く考えさせられます。
私のように50を前にした年齢に刺さりますので、もしかしたら、年齢や経験を重ねた方々にこそお勧めしたい作品なのかもしれません。

自分の余命を知った時に、かつて愛した人と訪れる筈だった場所を辿る旅に出る春。
藤代を愛する余り、驚くような行動に出る弥生。
2人の気持ちに痛い程共感し、涙が溢れました。
どちらも愛を諦めずに、もがきながら生きてる。
私も後悔することなく生きたい。
愛情の出し惜しみはしたくない、と
この映画を観て、改めて思いました。

ウユニ、プラハ、アイスランドの景色にも圧倒されますが、夜道に浮かび上がる桜、雨の高架下、教会のパイプオルガン・・・日常の何気ない風景。
どこを切り取っても、泣きたくなる位に美しい映像の数々は山田監督でなくては撮れなかったと思います。
(上から撮ったブラックサンドビーチは圧巻です!)
主題歌も藤井風さん以外にはあり得なかった。
山田監督の撮った藤井風さんのMVも早速に拝見しましたが、涙が止まらず。
こちらも歌詞をじっくり読みながら、聴いて頂きたいです。

佐藤健さんは、最近、恋愛ものに多く出ていますが、同じ恋愛ものでも、どの役柄も全然違う。劇中でボロボロ涙を流すシーンがありましたが、目の演技が繊細でとっても美しい。だから、見る度に引き込まれてしまいます。
今回も違和感なく、大学生〜“いい感じにくたびれたおっさん”を演じているところも、見どころのひとつです。
(藤代と春が、朝日を見に行き、告白するシーンが何とも初々しく大好きです。)

ムビチケも購入していますので、劇場にも
観に行きます。沢山の方に観て頂きたいです。
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