眠る猫

四月になれば彼女はの眠る猫のレビュー・感想・評価

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
2.8
川村元気っぽい話だなと思って見ていたら、原作は川村元気だった。
小説は未読。

情緒不安定な若者が愛について悩んでいる。
ハルの父親も不安定な感じ。

時系列が行ったり来たりしながら話は進む。
10年という微妙な時の流れを演じ分けるのは役者にとっては難しいのだろうか。
ハルは、時間の経過が感じられず、髪が伸びたくらい。余命いくばくもないという感じにも見えず。
大学生で知り合って10年なら30手前くらいだろうけど、もう少し歳を重ねた演技でも良い気がするけど、ハルはフジさんの妄想な感じなら歳を取ってない方がいいのか。
ただ、弥生と話しているところは現実で時が流れているのだからもう少し歳を重ねた感じが良かったと思う。
フジさんも弥生も2人のこの辺りの10年を演技で表すのは難しいか。
ただ、ペンタックスを演じていた中島歩さんはちゃんと10年歳を重ねていた。素晴らしい。
さすが美輪明宏さんの秘蔵っ子。

ライオンのおやつみたいな終わり方だけど、それと違ってこちらは今の自分の琴線には触れなかった。なぜか。

橋本じゅんさんや瀬名じゅんさんがちょい役なのは勿体なさすぎる。
脇を固める俳優が素晴らしすぎた。

風景は美しい。

川村元気らしい映画だった。
10年経って元彼に手紙を書いているのも理解できないし、それを婚約者に話すのも理解できない。
妹の発言が的を得ていた。
百歩譲って会いに行く心理はまぁ理解。
原作小説は読んでいないけど、登場人物の行動に誰にも感情移入できなかった。
人気小説について行けない自分の感情の乏しさかな。
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