柊

四月になれば彼女はの柊のレビュー・感想・評価

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
2.9
川村元気には全く期待しません。じゃあなんで観る?時間潰しにこれしかなかった。

中島歩だけに共感した。ペンタックスいい味出してた。いかにも文化系サークルの人の良い部長。その後母校の教員か職員になって,乗ってる車があれっていうのもしっかりバックボーンが見えてくる。それに引き換え、森七菜と佐藤健の学生時代はちっとも現実感が無い。佐藤健医学生なら6年必要で、いったいいつ海外に行こうとしてたのか?森七菜は卒業後何してた?少なくとも10年の間に病気になって末期によるホスピス生活なのに1人で行きにくいとこだらけの海外旅行?マジかよ。プラハにきて10日経ちました。っていったいどんだけ豪華な海外旅行だよ?元気になったら写真を生業にしたいって,今まで何の仕事してたんだ?とか考えれば考えるほどわからない。
長澤まさみもメンヘラの面倒な女にしか見えない。動物相手だし、橋本じゅんのパワハラには見えないし…彼ら彼女らはいったい何により生きにくいのか?今のご時世だいたいが生きにくいと思っているとは思うが、そこには自己と外部との軋轢とか色々理由はあるだろう。でもこの3人にはそれが見えない。
きっと原作でも生きにくいという一言で片付けているのだろう。

それ以外の登場人物の本音もちょっと私は納得できない部分がありすぎる。ともさかりえも高田聖子も何の含みも無い役なのになんかとてつもない闇を感じてしまうのは何故だろう?極め付けは竹野内豊の父。高校教師のまゆの父親と同じ臭いがしてのは深読みしすぎなのか?

2つの恋愛、それに関わる3人はどのシーンでも本当に幸せそうに見えないのは何故だろう?
何故だろう?という疑問符が常にまとわりつき、どうにも落ち着きが悪い。

愛を終わらせない方法なんて,それはその愛に近付かない以外ないでしょう。
佐藤健の低体温な人間性が、いとも簡単に恋愛に落ちるのも腑に落ちない。でも相手に対する愛はあまり感じられないなぁ。そういう設定なのか?
深い事言っているようで、感覚的にわかれよ!みたいないつもの川村元気節。やっぱり苦手。
とりあえず心療内科のドクターなら朝日のちゃんと当たる朝は明るい部屋に住んだ方がいいよ。
朝からライト付けないといけないキッチンはねぇ。体内時計は大事だよ。あとねぇ,佐藤健字が下手だった。ちょっとガッカリ。

そして最後まで長澤まさみの出奔は理解不能。あんな簡単に看護師でも介護士でもないのにホスピスと言う終末医療の現場で働けるんだ。ほんまかいな?
何がしたかったんだい?愛を確かめたかったのだろうか?かつての恋人よりも私という意味で。

雰囲気映画だからそんなに深く考えなくていいのかな。藤井風よ無駄に使われたね。良い曲ゆえに余計感じてしまう。
柊