いづる

四月になれば彼女はのいづるのレビュー・感想・評価

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
4.0
どんな話かを知らず,下調べもせず,ただただ長澤まさみファンというだけの理由で観た.

よかった.

ラブストーリーではなく,「人間とは」という感じ.

優しいけど不器用で,脆くて弱い.人間も動物も同じだけど,そんなところを相手に見せないようにと気を遣って互いに心が離れてしまうのが人間の弱さ,生きるために気遣いよりも愛情が勝る点で動物の方が強いのかな,なんてことを思った.動物に接することで癒されて勇気をもらえる.

平日のレイトショー.会場に一番乗りだったのでどれくらい入っているのか分からなかったのだが,終了後に明るくなって周りがカップルだらけなことに気づく.会社帰りのおっさんは自分一人? ラブストーリーじゃなくて残念だったね.と強がってみる(笑).

伏線はりまくりで回収を楽しむ映画ではないが,セリフとか動きとかで「あれ?」と思ったことが,のちのち「そういうことか」と結びつけられる脚本・演出はなかなかよかった.

とにかく映像が綺麗なところも見どころ.

藤井風さんのエンディングテーマが,すごく映画の空気感に合っていてよかった.鳥肌立った.
いづる

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