『仮面ライダー555』の20周年記念新作映画です。
TVシリーズから20年後設定の続編という何とも熱い話ですが、ただただ面白いというわけには行きませんでした。特に真理と巧が肉体関係を持ったり真理がオルフェノクになったり、そういうのしなかったのが原作の良いところだったのにという私の個人的な思い出補正を公式がボリボリに折ってくれて非常に悲しい思いでありました。乾巧の生存ルートが確定したのも喜ばしい点ながらTVシリーズの有耶無耶なもの悲しさの滋味が失われてしまったのが残念でもあります。私にとって555は20年前で閉じている作品なのだなと思い知りつつ、パラレルワールド作品としてそっと心にしまうことにします。
とは言え20年後にオリジナルキャストがこんなに集まって作品が作れるなんてありがたくも奇跡的なことであります。555、913の新フォームがしっくり来ないなと思っていたら最後の最後にオリジナル555を持ってくるなんて、しかもオートバジンまで復活するなんて実に胸が熱い演出です。
ファンサービス的なシーンはたっぷりあるので、今やネットミーム化したあんなシーンやこんなシーンの再現を見て懐かしみたい方、555なら無条件で楽しめる方にはオススメです。逆にリバイバル作品は否定の目から入るという方はTVシリーズで終わっておいたほうがいいかもしれません。
