やべべっち

世界のはしっこ、ちいさな教室のやべべっちのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリーとは多少の脚色はあるもの。それでもこの短い映画に感じる事は多い。

西アフリカのブルキナファソの田舎町に赴任した女性教師。娘に連絡しようにも電波が届かない。子供達はモシ語、ダガリ語、フランス語と色んな言葉を使用する。意思疎通にも苦しむ先生。
ロシアシベリアで遊牧民の子供に移住型学校を営んでいる少し年配の女性教師。
バングラデシュのスナムナンジというところで小学校をしている女性教師。この村では児童結婚が横行しており結婚は金品が飛び交う契約でしかない。そんな村では教育の価値が親に理解される事がない。

この3人の教師は戦う。ブルキナファソの女性教師は元気がない子供にひたすら愛情深く話しかける。ソーラーパネルまで買って夜まで補講をする。シベリアの先生はエブァンキ文化を表現できる事の大切さを訴えかける。バングラデシュは家におしかけてまで子供を教育の場に何とか押し戻そうとする。

この3人の女性教師はもはや職業やお金儲けとして先生をやっていない。聖職、天職だ。こんな先生に教えられた生徒は心から幸せだと思うしこの子供達にとって生涯恩師と呼べる先生だろう。

日本にはこのような先生は何人いるのだろうか。自分に恩師と呼べるのは幼稚園、小学校の一時期しかいない。