ももいろりんご

世界のはしっこ、ちいさな教室のももいろりんごのレビュー・感想・評価

4.2
始まって5分で泣きそうになってしまった。
3つの国で教育者として奮闘する女性の教師、3人のお話。ドキュメンタリー。
 ※観たのはすこーし前です💦
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いかに教育が大切か。
義務教育とか教育を受ける権利とか、日本では当たり前のように育って来て、誇れる仕組みなはずなのだが。問題はいろいろ。
イジメが起こるのは人にちょっかい出せるほど暇だからなのかなと思うし、不登校、学級崩壊、教師の質や職場環境、モンペ、教科書問題、給食費が払えない、教育費は高いとか。そもそも何を教えるのか、とか。
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ふぅ。
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世界の学ぶことのできない子どもたちの数、1億2,100万人。お金の問題、近くに学校がない、先生がいないなど、理由もさまざま。
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アフリカ・ブルキナファソでは、2人の子どもを持つ母でもあるサンドリーヌが、新人教師として数百キロ離れた村に赴任する。電気も携帯の電波も乏しく、水も井戸が壊れてる。しかも公用語のフランス語は通じず、複数の言語が存在する一つの村で、識字率アップが国家の使命だという。
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タスリマはバングラデシュ北部、年に半分は水没する地域のボートの教室で教鞭をとる。21だか22歳だった。この国では15歳未満の女子の約16%、18歳未満の51%が児童婚をしている。子どもや女性の権利を守るために、家族におぶさるのではなく「自立」を支援する信念を持つ。
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広大なシベリアで現役の遊牧民エヴェンキ族の伝統が消えつつあることを危惧するスヴェトラーナ。自身が親と離れ寄宿学校で学び暮らしたことを悔やみ、遊牧民の生活、文化を守るために、教材などを積んだトナカイのソリでキャンプ地を回る移動式の遊牧民学校の先生をしている。1ヶ所約10日間で授業を行うと、また移動する生活を続ける。

3人とも、子どもたちに広い世界を知ってほしい、そんな情熱が眩しかった!家族と離れても、親に反対されても、貫くものがある彼女たちの強さにやられし、日本の悩みとレベルが違って吹き飛ばされました。
学ぶことは楽しく、人生を支え豊かにするもの。思い出させてくれる作品だった。