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世界のはしっこ、ちいさな教室のxavierのレビュー・感想・評価

3.9
みんな、輝かしい未来だ… 
「世界の果ての通学路」の製作チームが、ブルキナファソ・バングラデシュ・ロシアのシベリアのそれぞれの僻地で教える3人の女性教師に密着し、様々な困難に直面しながらも子供たちの明るい未来のために奮闘するすがたを見つめたドキュメンタリー作品。

ブルキナファソに暮すサンドリーヌ。
彼女には幼い子供が2人居るが、その子達を残して家から600キロも離れた学校へ赴任する。
受け持ちの生徒の数は50人。
フランス語が共用語ながら、5つの言語が飛び交い、話すことも伝えることもひと苦労。彼女に求められるのは、字が読めない子どもたちに字が読めるようにすることだ。

シベリアに住むスヴェトラーナ
主にエヴェンギ族の子供たちに教える
生徒の大半が遊牧民であるため、自らその地へ赴き、勉強を教える"移動式学校"を行っている。

バングラデシュ・スナムガンジで暮すタスリマ
彼女は、土地の大半が水没した地区でボートスクールを開き教えている。
生徒の大半は女生徒なのだが、貧しい家庭が多く、児童婚(未成年で結婚すること。大半は、18歳未満が多いが15歳未満で結婚する者もいる)が多い。
タスリマが直面している問題は、進学を望む女生徒が両親の許可が得られず
結婚させられている状況に頭を悩めている。

3人ともそれぞれの悩みがあるのだが
共通していることは"子供たちに明るい未来を与えてあげたい"って事だ。
彼女らは信じているんだよね、学んだ先の未来には自由が約束されていることを。だから子供たちが、自分の道を切り開けるように努力は惜しまない。
夜遅くまで、学びたいという生徒に寄り添い、伝統の消滅を危惧し生きる術を教え、女生徒が自らの人生を選べるよう両親を説得する事も…

生徒たちの笑顔も印象的。
彼らにも解っているんだろう、学ぶことの大切さが。時には字が読めなくて悔し涙を流した少年も、一生懸命学び読めた時の笑顔は良い顔だったしな…
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