すし酢高跳び

世界のはしっこ、ちいさな教室のすし酢高跳びのレビュー・感想・評価

3.5
ドキュメンタリーも好きなジャンルです。
失効しそうなポイントを使って、この作品を朝の7:30から観る私、好き。

冒頭から胸がいっぱいになって涙が溢れた。

今回の作品は題名通り、辺境の地に勉強を教えに行く3か国の女性教師のお話。
『ブータン山の教室』を思い出します。

自分にも家族がいて、小さな娘もいるではないですか。なのに僻地へ行くのは、そこもこの国ブルキナファソの一部だから、というのはサンドリーヌ。そこは電気も水道もなく、しかも5つも言語が飛び交うのです。サンドリーヌはフランス語ですので、子供達は皆、ポカーンです。のっけから、トホホとなるサンドリーヌ。

ロシア、シベリア。
観ているだけでも凍てつく風景に寒気がする。私もあそこまでじゃなくても雪の外がどれ程極寒かわかるから。遊牧民に移動学校を作り10日教えたらまた次のキャンプ地へ、トナカイのソリに乗って行くのは、スヴェトラーナ。

バングラデシュ、半年も水没する地域。
船の学校。これも温暖化の影響か。読み書きできずに就職率もわずかとなれば、その地域は廃れていくだろう。その将来を危惧して結婚を望む両親を説得して教師の道を選んだのは、タスリマ。

皆、家の手伝いだったり、女の子は早くに結婚することもあり、学業を続けられないという現状。

学業には人生を変える力がある。
教師には人生を賭ける価値がある。

まだ発展途上国の先生達は、勉強以外にも干渉していく。日本とはもちろん環境が全く異なるから、今の日本の教師に求める必要はないが、志や根幹は変わらないはずだ。

国を変えるためには、教育。

話はちと逸れますが、我が家は教職関係ではないが、旦那が10年程PTA活動をしていて、闘うPTA会長としてローカルでは有名なんだけど(今は小学校と高校でやってます)
この10年でもかなり変化を感じる。
現場の先生達は、皆頑張っている。でも管理職もしくは教育委員会は酷い。
まるで子供を見ているとは思えません。

どんなに遠く離れた国で、今も川へ行き洗濯をする国のお話でも、自分の事と考えなければいけないと、この前観た『ティル』で教わったばかり。

日本も政治やお金の事を学校で教えねば、本当の意味で国力を上げることは出来ないだろう。
すし酢高跳び

すし酢高跳び