思った以上に大盛り甘辛な内容だった。
なんつっても主人公が主人公らしい。
眼の輝きや哀しみの表現力が素晴らしく、
ハッっとする息遣いとか、
揺れる指やしなやかに動く身体から
感じ取る描き方が一番残った。
私の勉強不足でアルジェリアの
社会背景があまり分からないから、
あれもこれもあり過ぎて少し置いてかれた気分になりつつ。
もう少しパーソナルな味付けが濃いめのが好み。
でも
アルジェリアで生きる女性という側面の、
光と陰をしなやかに逞しく描いているのは
ど真ん中に伝わった。
全ての'表現'というものが、
素晴らしく思えた時間だった。
心に残る輝きの光度は、暗さの対比に準ずるらしい。
見終わって寝かせて、ある感覚は、それ。
印象派って感じ。知らんけど。