予告編を見た感じ、ドラマ強めでレースのシーンはそんなに無いのかと思っていたが全く逆で、頭からケツまでずっと車を飛ばしまくっていて最高だった。
ストーリーは王道。
イケてないけど才能のある主人公、アツい指導者、ライバル、女の子、家族愛、挫折と成功など、安心感の塊。
だからこそ、レースのシーンでのヒリヒリとした緊張感と高揚感が際立つ。
ひとつケチを付けるとしたらタイトル。
そもそも「グランツーリスモ」というゲームにはストーリーが無く、それが映画のタイトルに冠されている事に観る前から違和感を持っていたが、映画を観終わった後もその違和感は拭えず、むしろ強まった。
劇中でも「グランツーリスモ」が好きなのはあくまでも主人公やゲーム仲間、レーサー養成所の候補生たちのみで、コーチや養成所の発起人、家族、彼女、本物のレーサー達は、誰もゲームには興味が無い。
例えると、「マリオブラザーズ」とタイトルが付いていながら、マリオ上手い奴が反射神経とか記憶力を競う大会で勝つ、みたいな話な訳で。極端な例えだけど(笑)。
もちろん、主人公が本物のレースをゲームと同じ様に捉えて落ち着いたり、ゲームのUIが画面に表示されたり、ゲームの開発にめちゃくちゃな手間がかけられている事を紹介するなど、ゲームの要素を入れてはあますが、映画そのものが「グランツーリスモ」な訳ではないというのは、なんだか残念というか。
あのテーマ曲がスタッフロールで流れるのも期待したのだが、結局流れず。
まぁ揚げ足取りのような不満なので、気にするレベルではないです。
映画としては素晴らしいので是非とも！
