シャオルデス

ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人のシャオルデスのレビュー・感想・評価

4.0
予告を見て楽しみにしていました。
歴史が好きなので、ジョニー・デップのルイ15世はとても興味がありました。シャネルによる衣装提供やベルサイユ宮殿での大規模撮影により、豪華絢爛なフランス宮廷を再現しており、それだけでも劇場で見る価値有りでした。ジョニー・デップ、全てフランス語だった!すごいです!

ネタバレあり。

女性であることを最大限に武器にして頂点に上り詰め、その立場だけでなく真に国王を愛する姿に、いつの間にかその世界観に入り込んでいました。歴史的には、いろいろ複雑な時代だけど、彼女の人生に焦点を当てたストーリーはわかりやすくて良かったと思います。宮廷の堅苦しいしきたりを無視して奔放に振る舞うジャンヌがとても魅力的でした。
国王の前では背中を見せてはいけない決まりがあり、小刻みに後ろに下がるシーンは、すごく滑稽で劇場内でも笑い声が上がっていました。ルイ15世の最期のとき、ジャンヌが無視していたそのしきたりを行うシーンがあったのですが、彼女の深い愛情と感謝を感じて切ない気持ちになりました。ルイ15世演じるジョニー・デップ、さすがでした。わずかでしたが、落ち着いた演技の中に彼の魅力でもあるコミカルな仕草が見られて嬉しかったです。

そして、国王の執事ラ・ボルド役のバンジャマン・ラベルネが素晴らしい演技をしていると思いました。いい人だったなぁ。

この時代の映画は、暗く少し陰湿なイメージのものが多いと思うのですが、この作品はそこまでではなく彼女の人生を走り切った感があって面白かったです。