ポケ文太郎

ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人のポケ文太郎のレビュー・感想・評価

3.4
2023年 フランス

ルイ15世の最後の公妾ジャンヌ・デュ・バリーの生涯を描いた映画

自分は「ベルばら」世代なので当然ルイ15世もデュ・バリー夫人も知っていて、漫画きっかけでちょっと歴史や当時の文化の勉強なんかをしました
だからフランスには然程興味はないのですが、フランス革命戦後のフランス史は少しだけ詳しい…本当に少しだけ

多くの公妾がいたルイ15世、世間ではブルジョア階級出身で浪費家で政治にも口を出していたポンパドゥール夫人の方が有名かもしれませんが、デュ・バリー夫人もなかなかの悪評で知られた人物でした

私生児で修道院育ち、素行に問題があり男性遍歴もかなりだったようで、ルイ15世と知り合った頃は子爵に囲われていました

監督は悪いイメージの彼女を「実は違う!二人は純粋に愛しあっていた!」という風に描きたかったようです
確かにそんな内容でした

本作の真価は以下の3点です

1. ジョニー・デップのフランス語
2. ヴェルサイユ宮殿での大規模撮影
3. シャネルが協力した豪華な衣装の数々

本物の宮殿で豪華な衣装!ベルばらの世界が再現されたようで往年のファンにはたまらんです
そしてフランス王国史上一番の美男子と言われた国王を演じたジョニデ!カッコ良かったですよ
これだけで完全に平均点超えです!

ぶっちゃけストーリーに面白味はなく、本作の一番の盛り上がりポイント(と勝手に思っているのですが)マリーアントワネットとのバチバチ場面もイマイチでした

実際のデュ・バリー夫人は育ちは下級でしたが、世当たり上手だったのか社交界で必要なノウハウは身につけていて、巧みな会話術で人の心をつかむのが上手い魅力的女性だったようなんです
ですが本作では監督ご自身が演じておられて、これがなんとも貧相にみえて(あくまでも個人の意見です)
もう少し妖艶な方だったら映画自体の印象も変わったかもしれません

どの辺が「本国フランスNo1ヒット」に繋がったのか教えていただきたいところではありますが、映像的には満足できました
ポケ文太郎

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