若色

ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人の若色のレビュー・感想・評価

3.8
思った5倍良かった。ソフィア・コッポラの「マリー・アントワネット」好きは必見。

マリー・アントワネット側から見た彼女は、淫乱で育ちが悪く品のない公妾。
しかしバリー夫人側から描かれた本作は、王宮の中での彼女の生きづらさが伝わる。自分だったら3ヶ月ともたない底意地の悪い王宮の中で、失うものは何もないと堂々とした振る舞いは、籠の中の鳥同然だった王宮内でのパイオニアとなる。
女性達がバリー夫人の服ばかりか、ホクロの位置まで真似をしだす。

求めたのは王の愛。
王が死んでしまったら、牢獄同然のコンクリートで四方を囲まれた修道院へ。
この時代の女に生まれた人生の儚さに胸が痛んだ。
若色

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