火災コールセンターで働く女性のたった1オペレートを描いた作品。
ものすごく簡潔でシンプルな構成だが、こういう職種の人たちにおける紛れもない現実であり、求められていることだろう。
看護師も医者も警官も消防士もテレビのタレントもテーマパークのキャストもみんな、たとえその日嫌なことが起きても次から次へと流れてくる事柄を機械のように対処し、職務を全うしなければ社会は成立しない。
感傷的に泣くことも落ち込むことも許されない。
緊急を要するものは特に。
同じくコールセンターものの映画『ギルティ』を彷彿とさせたが描きたい部分がまるで違うので別物。だが、相手を冷静にさせるため自分も冷静でいなければならないし、自分と相手の2人の情緒をコントロールをするという点ではめちゃくちゃ大変な仕事だなと思う。また静寂は、頭の中にあらゆる想像が駆け巡り緊張感と不安に苛まれる
あまり描かれないところにピンポイントでフォーカスした作品だろう。素晴らしい。
