オクターヴ

瞳をとじてのオクターヴのレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
4.9
オープニングからずっと会話、会話、会話で展開されるも、この映画にのめり込んでいく自分がいる。消えた俳優の行方など正直どうでもいいが、残された希望もないような監督が前へ、前へ、ひたすら前へ進む原動力って、もうどんだけ映画の力を信じてるの?奇跡の大傑作。この監督が最高に渋くていいんだよ。他人からすれば何やって生きてるの?って人間なんだけど、この映画では誰かと会話ばかりしてる。会話シーンって飽きるじゃない?でも、ずっと見れたのよ。大事なのは会話の中身なんかじゃないのよ。なんというかな…会話そのものがもう映画なんだよね。あと、アナ・トレントが出てるのは知ってたけど、今こうしてスクリーンで見てるってだけで何か脳がバグるのよ。やっぱりクローズアップが最高なんだけど、立ち去る姿の美しさたるや!そこまでカメラが追ってるから、言うことなし。「ミツバチのささやき」から約50年?嘘だろ。監督、何やってたんだよ。
もう一本、すぐに撮ろうよ。お願いだから。