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瞳をとじてのYのネタバレレビュー・内容・結末

瞳をとじて(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

冒頭のシーンが劇中劇だったとわかる瞬間に上手いなぁと感嘆。

フィルムや白黒写真など、手触りのあるモノ自体に刻み込まれる、質感や記憶がテーマになっているようだった。
人と人が共に過した時間や、その人が生きたことを、かつて確かにあった、というかたちで示すことができるのが映画であると。
その意味でパラパラ漫画でリュミエールの汽車が出てくるのは象徴的だった。

エリセが現代的なセットで撮るのは意外だったけれど、それも悪くなかった。
が、やはり暖炉やあたたかなランプの光が似合う。

私はアナよ、とつぶやくアナ・トレント。
もはや今の彼女がスクリーンにうつるだけで一種の奇跡に立ち会っているような感覚だった。
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