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瞳をとじてのasaのネタバレレビュー・内容・結末

瞳をとじて(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

「老い」

失踪についての考えとして
①フリオが失踪したのは映画と現実が曖昧になって、精神的なショックで逆行性健忘になった?
②映画の記憶と混同したことによって、本当に写真の少女を探しに行った可能性は?
③機械いじりとかロープの結び方とか職業関連の手続き記憶は保たれているから、それの繋がりで仕事に関する写真を大事にしていただけ?
④フリオが裸足で歩き回ってたことから、ミゲルの妄想もあながち間違いでなかったのでは?
結局のところ、考え出したらキリがない、伏線と理解できるがよく分からなかった描写が多い

ただ、他の人のレビューを見たけど、全然記憶喪失とか伏線だとかを掘り下げるような人が見当たらない

作中で「老い」について言及があったが、
わざわざ記憶喪失の原因を追求することは野暮で、「若い」行為である様に感じさせられる
登場人物はフリオに会いはするものの無理矢理記憶を思い出させるような事はしなかった
再会を噛み締めて、過ぎ去った月日を噛み締めて、
フリオが生きている今を邪険に扱う様なことはしなかった
これこそが「老い」を受け入れることか?

そう言う意味では、レビュー書いている人達も登場人物も、子細で野暮な視点でなく、俯瞰からこの「映画」、引いては人生を見ていると思える
この映画を一歩引いて見る、「俯瞰で見る」と、窓から指す光や構図、どのシーンを切り取っても絵になる


点数はあくまで自分が理解できる範囲でどれだけ楽しめたかの基準で、
理解さえできないものを評価、ましてや共感できる訳もないし
この映画をまた見て、もっと高い点数をつけられた時は、自分が「老いた」と思える

また「みつばちのささやき」見てから考えます
asa

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