魁人

瞳をとじての魁人のレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
4.6
映画を観て、笑みを浮かべている
とてもシンプルながら、ずっと映画に求めてきたことのような気もした

献辞や、絵や、フィルムや、写真や、テレビ番組の録画などで、記録がされていく
それら記録で、あの頃の記憶というか、それはその時の香りがするというかその時の雰囲気を纏うというか、記録と向き合う時に何か立ち現れるものがある。

この辺りすぐにはまとめきれないから追記したい


先に手法についてだけメモしておくと、多くの登場人物は比較的老いていて、それが故に記録と向き合った時に立ち現れるものがあるのだけど、その老いの中に冒頭と最後でとても若い上海の少女が置かれる。
この若さが簡単に言うと映像に華を添えていたし、画として非常に重要だったと思う

あとは長い会話のリレーで物語が進んでいくスタイルも自分には目新しく、とても面白かった
環境・状況を示す引いた画、1人の顔、もう1人の顔、順に写していく
すごく画の構成がシンプルで、故に言葉やその繋がりが真っ直ぐに入ってくる


※追記
たなそーさん、『切り返しの映画だ。』
なるほど〜確かに徐々に向かい合う映像から、横並びの映像に変わっていったのは気づかなかった!おもろいなあ
萩原さん「この世に何かを残そうとしてしまうから、ただ壁を塗る時間を愛せない」
あーーー
魁人

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