Melko

小さな道化師ファン・ファロンのMelkoのレビュー・感想・評価

3.8
同じ監督、一個前の作品!
先ほどの作品よりもスコアが0.2高いのは、ストップモーション遊び心の工夫がより凄かったから。

原題: Fanfarón, malý klaun
訳→ Fanfaron, little clown(小さな道化師ファンファロン)

真夜中になると、白塗り真っ白な紳士がおもちゃやぬいぐるみたちに魔法をかける🪄
動き出し、思い思いに楽しむおもちゃ達。
そこへ現れた新入りの白い小さなピエロのファンファロン。
おもちゃ達のリーダーは彼の大道芸を気に入り、より難易度の高い大規模な技を大勢の前で披露させるのだが…というストーリー

冒頭出てくる紳士は実写の人間
他はストップモーションの小物やイラストと、2次元と3次元の合わせ技も凄いけど、私がおおっと思ったのは、ピエロが想いを寄せる女の子の表現の仕方
小さな四角いボックスが連なり、一枚のイラストのようになった世界に住む、2次元の女の子。彼女の世界(背景)は、四角いボックスがクルクル回転することで変化する(パタパタ時計みたいな)。それが非常に鮮やか且つ動きも滑らかで、回転し変化している背景をバックに動きながら移動し表情も変化させる女の子
という、作った人の頭の中をのぞいてみたい完成度!マジでどうやって作ったのか…

もう一つ、工夫の凄さを感じるのはピエロのジャグリング🤹 ホントにボールや箱を使ってやってるかのような、小物の動きの滑らかさ。鮮やかすぎて見入ってしまう!

夜が明けると魔法が切れて動かなくなるおもちゃ達。撤収に乗り遅れて動かなくなったピエロの運命やいかに。

真夜中になったシーン、街の背景とか音楽、鳥が飛び回るのとかが、懐かしの「おはなしの森」を彷彿とさせてなかなかエモかった。。
Melko

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