サルトルの戯曲をTV映画化したほぼ室内劇。政治家暗殺犯の回想。
サルミネンと組んでないカウリスマキも新鮮だな。普段と照明は全然違うが、酒の空き瓶が妙に多く机に並べられていたりして、明らかに監督の刻印。この手の作品にしてはオフスクリーンの活用と役者の動かし方、ズーミングなどで適宜映画性を高めようと努力している。冒頭の音楽が実はラジオから流れていると示すスカしが実にカウリスマキらしい。
作品の存在を知らず、主演ペロンパー×監督カウリスマキのタッグを思いがけずもう一本観られたことがそもそも嬉しいので3.5。