青春映画特有の恋の始まりとあの頃は良かったよねという儚さ切なさ。
予告編にて音楽系青春恋愛ものの新作と宣伝されてた本作を見に行ってみた。
まず本作は架空のバンド"エクスネケディ"が好きな男女がめちゃくちゃベタに出会うという青春ものになっており、けっこう初々しい感じが好みであった。しかし脚本というか展開の仕方が松居大悟"ちょっと思いだしただけ"みたく8月を一年ごとにたどる切り抜き感が苦手だと感じてしまう。
せっかく良い出会いをしたのに次のシークエンスでは一年後で倦怠期真っ盛りになるギャップがなかなかにキツイし、全体的に過程をすっ飛ばし結果だけが残る感じが好きじゃない。だが好きなことを通じて繋がる趣味語りな馴れ初めや好きな音楽が遠くにいても繋ぎ止めてくれる具体的なカッティングがけっこうエモい。終わり方も正直ベタで80年代邦画みたくクサいんだが余韻はわりかし好みな切なさで変な感じが残った。
