さとみん

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のさとみんのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

福原遥見たさの軽い気持ちで行ったら激重で考えさせられる展開、決して軽い気持ちで観に行ってはいけない作品だった。

戦争の悲惨さは言わずもがなだが、特攻隊、「死地に活路を開け」なら百歩譲ってまだ理解できるが、「確実に死ね」だもの、そんなバカな話があるか。単なる自爆じゃないか。
百合が「そんなのおかしい」って言っているが、本当に考えた奴頭がおかしいと思う。

ツルさんと特攻隊員の言葉1つ1つが重いし、出撃が決まって「おめでとうございます」って、どこがおめでたいんだ。内心どんな気持ちだったか。当時はリアルにこういうやり取りがあったんだろうと思うと、やり切れない。

ただ空襲で街が焼かれたのに鶴屋食堂が無事はちょっと違和感あるし、タイムスリップから目覚めた百合がスマホを気にしないのもおかしい。高校生なら何はなくともまずスマホを探すのでは?一瞬にして時代に馴染んでいるのも、時間の都合でしょうがなかったのかな。

不満があるとすれば、百合が日付けというかカレンダーを気にしていない所。
新聞の日付けが昭和20年6月10日となっている事で過去に来たのを知るが、その後は日付けを気にしていない。
百合は8月15日で戦争が終るの知っているわけだから、あと2ヵ月ねばれば彰も特攻隊員も死なずにすむわけで、指折り数えてその日が来るのを待つと思うが、そういう描写が無かった事かな。

福原遥の演技というか感情の込め方が実に上手い。あの話し方や声のトーンもめちゃ良い。
さとみん

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