MileNyang

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のMileNyangのレビュー・感想・評価

4.5
武力増強、軍拡が政策として挙げられる今の時代にメッセージを投げかける作品。
作品中の台詞もうまくカタカナ言葉を使わないような言い回しになっているが、百合の台詞にも不自然な部分はなかったのが、タイムワープを感じさせないストーリー展開になっていた。
同じ町の中での現代と過去のタイムワープという設定なのでツルに頼まれた届け物も空襲のさなかにツルの店に戻ろうとする行動も、基地まで自転車で走る行動も百合が一人で何の迷いもなくできてしまうことが自然に受けとれてしまい、普通の1945年終戦直前に起きた男女の別れのような錯覚すら感じてしまった。
タイムワープを感じる部分としては百合が一面に咲く丘が現代では開発のために失われその名残が防空壕の入り口に残されていたことと、かつての航空隊基地に作られたのであろう記念館に残された5人の手紙だったのだと思う。
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