今年、劇場一発目です。
この作品良かったです。
水上恒司、目当てでしょうか若い女子のグループが結構多かったように思えました。
人気あるのかなぁ。
いろいろありますが、今の日本は普通に頑張っていれば、そんなに困ることはない。こんな時代もあったかと、若い方が観てくれ、感想を持つことはとても良いことだと思います。今年で戦後79年になります。
私は傍観的な反戦、平和主義は嫌いですが、戦争にはもちろん否定的な立場です。
平和な社会の実現を心より切望しています。
本作は、生活に不満を持ち母親にあたる女子高生が、終戦間際の日本にタイムスリップし1人の特攻隊員に出会い、考え方に葛藤しながらも互いに惹かれあって行くストーリーです。
タイムスリップ物と言えばその通りなのですが、現代の若者と戦時中の若者、その時代の違いによる考え方を、テーマの軸に据えるため、要素として取り入れられているだけで、いわゆる、タイムスリップ物の醍醐味はバッサリと削られています。
その潔いとも言える技法は私的には見事で
あれこれ、突っ込みたくなる感じにはならず
返って主軸について集中する事が出来ました
本作もそうでしたが、今の価値観で当時の価値観を全て理解するのは難しいと思います。主人公の百合も困惑するばかり…。
軍事国家としての教育は、明らかに極端で
個人の尊重が全くありません。
ただ、当時の実直な教育は、若者達に疑う事をさせませんでした。
私も、百合もおかしい考えと思う事を、彼らは当たり前のように語り、それ以上になると憤慨し、戦い、散ってもそれが使命だと考えていた。
逝くことになりました。
おめでとうございます。
ありがとうございます。
この会話はどう考えてもおかしい…。
でも、スクリーンに映る彼らはとても清々しくも見えるんです。
10代から20代の若い子達だかりです。
とても、とても切なくなります。
水上恒司の他4人、皆で5人の特攻隊員がでていますが、皆んなよかったなぁ。
キャラが立ち、それぞれの事情の中で小さな悲しくなるストーリーが挿入されます。
特攻の日が決まると、それまで陽気で明るかった彼らの表情も一変します。
恐怖と言うよりは覚悟。凛々しくも見えます。
知覧や沖縄で読んだ彼らの手紙にも、その覚悟は感じられ、国のため、天皇のためと言うよりは、両親、特に母親、兄弟、妻、愛する人に向けられた物ばかり。
自分が逝く事で(戦果を上げる事で)長く、
明るい未来を生きてほしいと願う物ばかりでした。
本作は価値観の違う中でゆりの想いが届くのか、当時の教育を受けている彰(水上恒司)はどう感じるのか?ラストは号泣でした。
久しぶりに泣きました。
時代とは言え、若者達が特攻により死んで行った事には強い憤りを感じます。
彼らの死を無駄にしない事…。彼らの願いは明るく幸せな未来が来る事でした。
今、私たちはその時代を生きています。
そんな幸せな、次世代に次いで行けるような
日本にしたいと常々思います。
覚悟を持てば大抵の事は対応できると思っています。
ps 食堂の鶴さん、同じ時代を生きたとはい
え、その思い、葛藤を上手く表現して
いました。松坂慶子良かったです。
↓ネタバレあり↓
タイムスリップ物しての潔さ感じながらも……。
社会科見学で特攻隊の資料館に行く事になったら、もう少し動揺や葛藤があってもよかったかなぁ。
あと、お父さん。戻ったあとお母さんだけでなく、お父さんへの気持ちも変わったんじゃないかなぁ。置いてきぼりでお父さん可哀想…。