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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のaynのネタバレレビュー・内容・結末

2.9

このレビューはネタバレを含みます

友人に誘われ鑑賞。とっても心に響いた!という映画ではなかったが、恋愛面は王道ストーリー、戦争の悍ましさも描くは描かれていたので、そこは映画として見応えはあった。

他の方も言っているが、物語後半に百合からお父さんへの言及がないのが残念だ。あれだけ前半で父親の死に不満を持ち、それは特攻隊と重なる部分があったはずなのに、そこを回収しなかったのは何故なのだろう。最後は手紙を読み、彰と同じ夢を見ることにして、何だか綺麗に終わらせられた感が少し否めない。

また百合が戦時下にて明らかに死んだりもっと酷い暴力を振るわれておかしくないのに、(意図的だとは思うが)そういったシーンがゆるく描かれていたのは、勿体無いと感じた。戦争映画だからこそそこは容赦なく描いてもらい「こんなこと(=戦争)はおかしい」と強く打ち出してくれてもよかったな、と個人的に思う。若者向けということでの配慮なのだろうが。

また、舞台セットや小道具の現代感さも少し気になってしまった(タイムスリップの時点でファンタジーなのだから気にするのも野暮?)。鶴屋の暖簾は明らかにプリントされてるし、最後に現代で読む手紙はありえないぐらい綺麗に残ってるし……。予算の問題だとは思うが、もう少しだけどうにかできなかったかなあ、と感じた。
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