不倫相手とキャンプに行き、別れたすぐ後に不倫相手が交通事故にあい死亡し、上の空のまま、既に冷えきった関係の旦那と空虚な日々を過ごす話。
この監督前作の『わたし達はおとな』で永遠とカップルの地獄の会話が続く胸糞の悪さをくらってしまい、クセになって今作も見た。今作の夫婦は一応表面は"おとな"なので、大きな荒波は立てないように落ち着いてるフリはできる。でもその当たり障りのなさや、回りくどさがこれもこれで地獄。
特に旦那さんの回りくどく説教してくる感じすっごい嫌だった〜。はっきりキレてくれた方が良いんですけど（笑）私が地味にいちばん無理だなと思ったのは、記念日に具合悪い感じの奥さんに｢記念日と同じ日のワイン買ったけど無理だよね？やめとこうか？｣みたいに言ってたとこ。わざわざ記念日のワイン買ったことをそれとなくアピールしてくるのが腹立つ（笑）
でもそれ以上に主人公の綿子の肝の座り具合が怖すぎる。不倫相手の墓参り途中に恐怖の旦那からのモラハラ電話がかかってきてるのに、そのあと普通に不倫相手の幼少期について前のめりで聞いてるの胸糞悪すぎだし、勝手に家飛び出して泊まる旅館や行く先がいちいち全部お高そう。｢だって向こうが先に裏切ったんじゃん｣って言い訳できるレベルをとうに超えている。
この女、最後に別れたくないとかぬかしてたけど、楽しかった瞬間を思い出して別れられないのではなくて、裕福な暮らしという甘い蜜を吸ったから別れたくないだけなのでは？グランピングのように1度楽で優雅なものを経験してしまうともう普通のキャンプには戻れないからね。
自分にとってどうでも良い人のことは平気で傷つけられるのが人の本質ってやつなのかな。
