ら

ほつれるのらのレビュー・感想・評価

ほつれる(2023年製作の映画)
3.6
人間関係の「ほつれ」をリアルに描いていて、観ていてどことなく居心地の悪くなるような映画だった。誰も極悪人ではないが、みんな少しずつ間違っている。私たちの身近で起こる問題(ほつれ)の原因も大方そんなところではないだろうか。綿子と文則の夫婦の空気感、お互いに本心を出さない会話がリアルで気持ち悪い。それに対して、不倫相手の木村とのやり取りは健康的に見えるところなど、うまく演出されている。微妙な表情や声色の変化でセリフの内容以上の情報を伝える役者陣の繊細な演技もよかった。
ら