このレビューはネタバレを含みます
加藤拓也監督は、
前作「わたし達はおとな」で
リアルな感じが良かったので、
新作を観てみました。
今回もリアルではあるんですけど。
前作に比べると、
何だか物足りなさを感じました。
ねっちっこい夫との会話は、本当に、
気分悪くなる感じで、
自然な感じなんだけど。
この何というのかな、
関係性がもう一つ見えないというか。
個々の演技は、良いんだけど。
木村を本当に愛していたようにも
思えないから、
本当は夫を愛していて、
夫の浮気の当てつけに、
不倫をしたんやな・・・と考えるけど、
その割に、この夫が気持ち悪過ぎて、
そこに愛があるように思えないし、
愛があったようにも思えないのよね~。
そもそも、なんで、こんな男と結婚したんや??という疑問から
始まってしまうから、
何だか最後までパズルが
ハマらないって感じ。
結局さ、前作と同じで
子供の域を出ない女の話なんだよね~
・・・というレベルで終わってしまった。
愛してもないけど、ハイスペックで優しそうな夫と結婚したけど、
何だか浮気されて、プライド傷付けられて、
身近な所で浮気した。
そしたら、浮気した男が死んでしまって、ちょっと精神的におかしくなる。
それは、愛とかじゃなく、通報出来なかった事への自己保身みたいな感じ。
で、浮気がバレて喧嘩になって
思わず離婚ってなったけど、
夫のお金が魅力的だから、別れたくない・・・
でも夫の事は、生理的に受け付けなくなっている・・・さぁ、どうしよう。
・・・みたいなね。
前作はそれでも、
最後には自立する感じが良かったけど、
この作品では最後まで、
しょーもない女やな~で終わってしまった。
いや!
そういう映画なんですよって言われたら、
それは見事に伝わってるって話なんだけど、
それを映画にする理由って??って逆に思ってしまう。
ただね。
夫の演技が、なかなか面白くて、最後まで観入ってしまいました。
門脇麦さんはね~・・・
リアルなんだけどさ、
正直、こういう演技ばっかりな
感じがしてね。
髪型も、ずっとこんな感じじゃない??
新鮮さはなかったよね。