アランスミシー

パラダイスの夕暮れのアランスミシーのレビュー・感想・評価

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)
-
産業社会の最下層であるゴミ収集員として長年働いた結果、その社会的立場から軽蔑され続けたせいで独身を貫き、その業界から離れる勇気も失ってしまった主人公、
そんな主人公の元にある日、長年共にゴミ収集の相棒として共に汗を流した先輩から「この永久的貧困から脱する計画」を打ち明けられ主人公の心に再挑戦の火がつく。も翌日その彼も酒のせいで患った病により逝去してしまう。

唯一の友を失い、酒場で暴れ、留置所に送られてしまう主人公だが、彼はそこで、かつての相棒のような屈強な意志を持つ男に出会う。
更にはスーパーで怪我した手首を手当てしてくれた女性店員との出会いもあり再度、自分の存在価値を見出す。

彼女の気分屋な行動、レストランや服屋での経済的差別による入店拒否も耐えながら果たして主人公は長年我慢して来た自分の本来の意志を抑制する事から脱し、最後まで本来の欲求を主張し続ける事ができるのか?
新たな相棒の存在はそんな彼の努力をまるで神のように見守り助言する