不在

パラダイスの夕暮れの不在のレビュー・感想・評価

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)
4.6
カウリスマキは常に弱者に寄り添い、留置所や刑務所にすら希望を見出し、全てを失った人間がそれでも生きるべき理由を説き続ける。
我々は資本主義の名の下で勝者と敗者に区分され、資本こそが幸福なのだと洗脳される。
この監督は原初に立ち返り、細やかな幸せを求め、希望を捨てない限り敗者にはならないと、繰り返し優しく囁いてくれる。
その為には故郷すら捨てても構わないと、背中を押してくれるのだ。
不在

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