Salt

パラダイスの夕暮れのSaltのレビュー・感想・評価

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)
4.0
1940年代までフィンランドはソ芬戦争を続けたことで、ソ連の影響力がその後も強まった。
この映画にも随所にそのような雰囲気が漂っている。
本映画でも他のカウリスマキ作品に見られるような特徴、ロマンス・犯罪・失神・不況を確認できる。
また、他の作品と同じく行動しなければ何も変わらないことや、行動することのリスクも同時に描いている。
本当の愛のためならば、部屋でうじうじせず男を見せろという意志を感じた。
彼らはその後エストニア(タリン)に行くことになるが、その後のエストニアと言えばソ連とドイツの板挟みになり激動の時代を送ることになる。
small potatoでもいいか?という問に対して、いいわと承諾するヒロインは果たして愛に誠実に生きることはできるのか。
暗いエンディングだったが、作品に通底する愛のテーマは非常に好きだ。
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