さな

パラダイスの夕暮れのさなのネタバレレビュー・内容・結末

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アキ・カウリスマキ作品5作品目

良かった〜〜〜〜

アキ・カウリスマキの作品って
決して幸せなことばかりじゃないけれど、作品の至るところに愛があるから好きで、
派手な愛じゃなくてささやかな愛
でもこの作品は最後の最後まで愛を感じられなくて、かと言ってとてつもなく不幸なこともなく、淡々と主人公の恋愛が上手くいかないのを見てるだけで、「この作品が1番好きじゃないかも、、、」と思っていたけど最後に全部持っていかれた好きだった

なんだか始まりからちょっとお洒落なピアノの曲がかかっていて、イレギュラーな感じだと思った
その後も曲のチョイスがお洒落だったり賑やかな感じ
他作品は、全然セリフが無く淡々と少し不幸なことが起こり、でもささやかな愛があり、時たま流れるシュールな音楽と言うミスマッチな所が好き
激しめな曲が流れて何かが起こる!とかも無かったなあ、、

でも最初の、自営業を始めようとしてる同僚がいきなり死んじゃうのも、その後シュールなフィンランドのバンド曲のシーンに切り替わるのも好きすぎた
アキ・カウリスマキ!って感じする

イロナが出てきた瞬間「マッチ工場の少女や!えっ違う?合ってる、、?」ってなって集中出来なかった、合ってた
黄色のトレンチコートがとっても可愛い
主人公の青い作業服?と合っていて可愛い

仕事終わりに青い車の前にスーツ姿で花束持って待ってるシーン、きゅんとしたなあ、、

イロナがお家で待ってる時、色々あって帰って来なくて、
やっぱり恋愛ってタイミングなのか、、あんなにニカンデルよりもスマートな男の人にアタックされても「何か違う」ってなって帰って来ちゃってお家に行ったのにすれ違っちゃうの悲しいな、、この後どうなるんだろう、、
と思ってたらいきなり店に行って「新婚旅行に行こう」と言い出して笑ってしまった
その後イロナが乗り気だったり、2人で服屋の男の人を黙らせるシーンからもうずっと最高
「食べて行ける?」の返答に「毎日ポテト」の返答が最高、、、
最後、留置所で出会った同僚とハグして新婚旅行に出かけるのも最高、、、
今まで我慢してた分、畳み掛けるようにして最後に愛の詰め合わせがあって最高だった

ニカンデルがずっと奥手で、(急に大胆になるけど)
シングルベッドの部屋2つを取ったシーンで「紳士すぎるよ、ニカンデル〜!!!」と思わず脳内で叫んだ
さな

さな