Meiyang

哀れなるものたちのMeiyangのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
見始めて数分でこれはなぜイギリスの映画館で1日5回も上映しているんだとかなりビビった…日本で上映するならかなりのカットが入るんだろうか…しかも日本ではディズニー配給になるのだそう…

映画の概念自体を理解しようとするのすら難しい作品をゴリゴリのイギリス英語スコティッシュ英語で見るのはかなり頭使って疲れちゃったので、日本語字幕で見れる機会があればまた見たい。

Godと呼ばれる天才外科医によって蘇生(というかほぼゾンビ化?笑)されたベラが、妊娠していた赤ちゃんの脳を移植されて、一から全てを見て取り入れていくっていう斬新すぎるけどもどこか20年代のドイツ映画っぽいところもある構成。ホラーの祖であり技術面美術面では最新でもある。
既に今あるように形作られた社会の全部がベラにとっては目新しくて、全部に感動して全部に絶望する…
途中で挟まる性描写の連続は、実際にベラの脳が成長する過程でいかに性欲に支配されていたかを分かりやすく(見てる時はもう嫌になるぐらいずーっと不快やけど)可視化していたのではないかと…そこから自分が妊娠していたのではないかということに気づいて、全てに気づく。
それで元夫が現れた時に本来の自分に戻ろう戻ろうとするけど、そこはまるで地獄で、実は「他の人」の人生だったと割り切ることに成功する!!

A24のMENを見た時みたいな、全部に言及しないと語れないような感覚があるからなんともここには書き表せないけど…物凄い映画だった。
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