堪能メンなまあじ

哀れなるものたちの堪能メンなまあじのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.9
⚠️なんでR18なんかな?と思ったらエマ・ストーンのヌードおよびセックスシーンがめちゃめちゃ多くしかも生々しいので、誰かと行く時はそういうの一緒に観ても抵抗ない人とを推奨。

↑を真っ先に書く自分も哀れな人なのかもしれない。


素晴らしいの一言だった。
ただただ名作。
ただ魚眼レンズっぽい映像多めでちょっと疲れた感ある。けどそれも味の範囲。

童話のようで、社会派のようで、芸術的で、とにかくある意味脳がバグる世界観。
ゲームの「バイオショック」(特にインフィニット)を思わせる世界が広がる。

愛・主義・狂気・嫉妬・おごり・性・人生、もう色んな言葉で表現したい要素がギッシリだった。

橋から身を投げた妊婦の身体に、お腹の胎児の脳を移植し蘇生させ“生まれ変わった”ベラ。

彼女の真っ白な脳はこの世界の様々なものを純粋に吸収していく。

そんな彼女から観た、この世界は?そして人々は?

この作品は特に観る人ごとに受ける何かが違いそうだけど、大人の童話として一度は観てみた方が良いと思えた。

とにかくエマ・ストーンの演技が凄かった。
「ベラは成長が早い」とうたわれているけど、まさに140分の尺の中で、分単位で成長し、彼女が得て吸収しているものを我々に伝えてくれている。

一回観ただけでは真意に至れないかもで、今後何回か観てまた変わるかもだけど、自分には「頭を後ろから撃たれたような」衝撃的作品だった。