ふわふわ

哀れなるものたちのふわふわのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.6
これは芸術作品だと思う。

ベラは身投げした母親の胎内にいた胎児の脳を移植して生まれた。 
奇妙で美しい世界観の中でのベラの旅路…

最初のうちはベラの変な振る舞いに目を奪われていた。
そして老女が出てきたところでこの企みを知る。
ああ、人間の"成長"を見せているんだ!!
それをやっと理解できた時何故か涙が溢れた。
それからはベラと共に学習していった。
決して分かりやすくはない。
が、振る舞いや行動、登場人物により彼女の“成長”が理解できていく。
新しく深い。
"成長”の表し方が観たことない。
一枚の絵画から読み解くような…
哲学書を読むような…

魚眼レンズのような撮影、アート的な映像、不穏だが格調高い音楽。
時代感のない華麗な衣装、小道具、世界観。
どれをとっても素晴らしい!
エクセレント!

肉体への賞賛
肉体🟰人生
性🟰生命
人間讃歌

人間とはなんだろう?
性とは?
愛とは?
生命とは?
生きるとは?
いろいろな言葉が肉体を駆け巡っていく。

"アクションが凄い“
"映像が綺麗”
"伏線が凄い"
"役者がカッコイイ”
ただそれだけの映画が多い中、正直映画って他のコンテンツに負けてきてるのかなと思う事があった。
けれど、この映画は久々に

''ああ、映画って芸術だったのだ…!"

という事を思い出させてくれました。

ブラボー、おおブラボー!
スタンディングオベーション!
👏👏👏👏👏👏
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