haru

哀れなるものたちのharuのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ベラの大冒険。

「ゴッド」の手により、生まれ変わったベラは、世界を知るためダンカンと共にいざ冒険へ!旅先で出会う人々や出来事に刺激を受け、ベラはハイスピードで成長していく。ところがパリ滞在中、ゴッドの危篤を知らせる手紙が…

相変わらず癖強っ!ですが、ファンが多そうなヨルゴス・ランティモスの新作。
最初から最後までいつも通りのあの独特の空気が漂ってますので、好きな人にはいつも通りハマるやつ。しかし今回は何も知らずに見てしまったからか、エマ・ストーンが体張りまくってて心底びっくり!すごすぎる…!そしてフランケン・デフォー先生はまるで常連のように違和感がないのは良いとして、まさかランティモス作品でマーク・ラファロを見る日が来ようとは!ダンカンってば最低で最高!
さてストーリーは、急遽赤ちゃんから人生やり直すことになったベラが、無邪気に死体の顔面をハサミでグサグサする天真爛漫な幼少期から、「熱烈ジャンプ」にどハマリする思春期を経て、ついに他人への疑りが過ぎるゲス男の扱い方を習得し、立派なレディーになる話です。正直スタート時点でのベラの様子からこれほどの成長を遂げるとは思いも寄りませんでしたが、彼女には常に彼女を成長させる出会いがあった。それはベラをコントロールし、自分の手元に置こうとする男たちなのですが、彼女は彼らに決して屈しない。個人的にはフェミニズムというより、これが人間界でトップとるやつの生態なのだなと。ベラはスーパー美人な上、能力も高い。後発のフェリシティを見れば、ベラの能力は実験の結果ではなく、彼女特有の才能だと言える。さらに強い知識欲と行動力は天才にありがちな要素だし、婚約者がいるのに他の男と旅に出るところは、世間的には常識ではない。ゴッドの目的って何だったんだろう?
haru

haru