昨年秋頃から劇場でヘビロテされていた奇怪な予告編からは想像できなかった
まさか【陰核】で泣ける映画があるとは…
「エンタメ×フェミニズム」に振り切ったバービーとはまた対極にある「シュールレアリスム×フェミニズム」の最先端かつ狂気に塗れた力強い大傑作
エロ・グロ・アンチモラル満載なんだけど、それを逆手に取ったが故、主人公ベラの成長に泣かされるし、読後感はめちゃくちゃ爽やかで痛快(やってることはほぼ「ムカデ人間」なのに!)
ビジュアルも音楽もストーリーも撮影も演技もめちゃくちゃ変!!
だからこそ滑稽で美しい哀しい者たちの様をエグくなりすぎないバランスで描いた「大人のためのおとぎ話」でした
何もかもとんがった映画ですが、物事の核心を突く無垢な子供の身も蓋もない下品な一言に周りの大人があたふたするギャグの構図は、どこか「クレヨンしんちゃん」っぽくて、劇場も笑いが度々起きていました
これはもう誰が観ても面白いヤツでしょう(子供は見ちゃだめ)
ラストシーンも昭和のアニメっぽく「ヤギはこりごりでやんす〜」ってな感じでアイリスアウトでもよかったくらい楽しい
23〜24年を代表する1本ということで、エマ・ストーンもマーク・ラファロもこれでオスカー取ってほしいなぁ
特にエマ・ストーンは幼児期特有の表情から言動、思考をめちゃくちゃ研究して演技に反映したんだろうなぁと、それ故、序盤と終盤での演じ分けがすばらしい
ともかくヤギさん可愛い♪