モnahぁ

哀れなるものたちのモnahぁのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.9
想像以上に攻めてる作品だったけど、美術、衣装、音楽、撮影、世界観が素晴らしく作品賞ノミネートも納得かなと。
特に衣装と音楽!良かったです。

バービー然り、女性の自立系作品がトレンドだと思うけど、これがトレンドではなく定着した観念になりつつあるし、当たり前にならなくちゃいけないってことなんだろうな。
それに男性も気付き始めたか??(気付いたふりか?)

エマ・ストーンとにかく身体はってるので女優魂に感服。彼女だから、エロ過ぎずに絶妙な塩梅でいけたのかも。

マークラファロも素敵だったなぁ。
昔の映画なら彼はプリティーウーマンのリチャードギアのようなやプレイボーイ・ジェントルマンな描き方をされるだろうけど、ファムファタールに骨抜きにされた男の代名詞みたいな存在が皮肉な対比として良かった。

女性は男の性の道具だったり、ただ囲われて閉じ込められて消費されるだけの時代は終わったと言うことだ。
女性が学習することを制御されていた時代も終わり。

それなのにホストに狂って、立ちんぼで自らを売る娘たちが沢山いることが悲しい。
学ぶ、賢くなる、ことは何よりも自分の防御になるはず。

かく言う私も、ベラ同様に自分に正直に生き、やってみないと気が済まない本性だったせいで、遠回りの連続だったけど、この歳になって、やっとまた大学に通ったり勉強なんか始めてる。でも遅いと言うことはないと思ってる。

最初は動物的な言動だったベラが知識をつけていく中で、現実を知るシーンは強烈だったし、すっかり悲惨な事件や戦争、社会に慣れてしまっている自分への警鐘でもあった。
モnahぁ

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