真昼の幽霊

哀れなるものたちの真昼の幽霊のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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個人的にはランティモスは初期の血も涙もない作風のほうが好きだけど、前作よりは好き。

エマ・ストーンは2つ目のオスカーもありそうなぐらいの熱演だし、マーク・ラファロは彼にしては矮小な役柄で、かといってまったく感情移入できないわけでもない人間臭い演技が最高だった。そこが、ある種超人的な主人公との対比になってるというか。

ロビー・ライアンの時に魚眼レンズすら使う撮影とかフィルムのこってりした質感も良いし、ピッチベンドされたような奇妙な音楽も良い。

ランティモスの「変さ」と「ウェルメイド」のバランスが絶妙な感じで混ざり合った傑作だと思う。とはいえやっぱり個人的には初期が好きなんだけどね。
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