ミヤサン

哀れなるものたちのミヤサンのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
ランティモス監督の作品の中で一番好きかも。
衣装もかわいいし音楽もおもしろい!なにより、死を選んだ女性が別人としてとはいえ、自分の足で立ち成長し、生きることは魅惑的だと言えるようになるストーリーが好きだった。

チケットを買うまでR18+なのを知らず。
セックスシーンが結構がっつり、しかもかなり多いので、苦手な身としては少しつらかったけど…ベラの物語としては必要な要素だったと思う。
慎ましやかに、男に求められるときにだけ、みたいなクソ常識は女にはもう関係ない。

ベラが冒険相手として選んだプレイボーイのダンカン。「俺に恋するなよ」とか言ってたくせにベラに所有欲猛発揮してぐずぐずボロボロになってたのがもう、情けなくてかわいそ面白くてよかった。
成長を喜んでくれないような人間と付き合う価値はない。しかし情けなさすぎてダンカン嫌いになれない。

クラシックさとSFっぽさがいいバランスだった。鶏犬とか、まだ幼いベラにそう見えてるのかと思ったら本当にそういう生きものだったのね。
実験としてベラを生み出し、彼女に感情を持ってしまったゴッドも切なかったな。
でも第二のベラを作り出すのは本当にモンスターだぞと思った。彼女はこれからどう生きるのだろう。


まだ精神年齢の幼い時期のショートパンツから、世界を知るために学ぶ大人になったときのドレスまで全部かわいかった。
エマストーンの出演作をあまり観てきてなかったけど、凛としつつかわいらしくて良かった。低めの声もかなり好き!
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