Sakura

哀れなるものたちのSakuraのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

先が予想出来なくて、
視覚聴覚ともに満たされた作品。
こんな感覚久々すぎる。
SFさやファンタジーさがありつつも、
私たちの現実社会のことも捉えていた。
あの予告だけだとマイナー映画にも陥りそうだけど、
2ヶ月くらい前から映画館で一生懸命予告を流していて、おかげで今日も劇場は満席。
観終わってお金をかける意味が分かった。

エマストーンが凄すぎる。
当初の歩き方、喋り方、行動が大胆で、よりベラの成長(進化)を感じられた。
それは見た目だけではなく、
彼女の興味もそうだ。
最初は物を壊したり人間をぐちゃぐちゃにして楽しむ赤ん坊だったのが、
セックス狂いになり、
やがて哲学に興味を持って社会を客観視できるようになり、
最終的には第二の父を引き継ぐ医者となる。

ただ、成長する中でも変わらないものもあった。
映画の大半はダンカンとの冒険の時間だった。
ベラは相手にどう思われるかを気にして振る舞っている様子はなく、
羞恥心なく思ったことを発言していた。
パリでの娼婦になったベラとダンカンの口論はスカッとした。
普通の世界の女性なら、あんなに言われたら萎縮してしまったり自信を失いかねないが、
彼女は彼の堂々巡りで無意味な発言を冷静に指摘していた。
くー、カッコいい。
ベラみたいな友達できないかな。
あとはあの肝が座りまくってるおばあちゃん。
自分の祖母がああだとちょっとなあ、、と思うけど、
たまに話したいし話聞いてほしい。

エマストーンのセックスシーンは、
日本人がやると普通のAVみたいなエロい感じになりそうだけど、
彼女にも魅力はもちろんあるけど、
そういういやらしい感じには見えなかった。
今まで茶髪姿の彼女を観てきたけど、
黒髪があの目の色を際立たせるし、良かったのかな。
余談すぎるけど、
「分かる分かる!
まじでなんでみんな熱烈ジャンプもっとしないんだろう」みたいな時期が私にもあって、
なんとなく女性はそのあたりの話を思春期とか学生時代にはオープンにもしづらいところがあるから、こんなもんだよね、とちょっとほっとした。

あと、私は原作読んだことないから分かんないけど、
そもそも設定が面白かった。
胎児の脳を母親に移植するなんて。
母親であり娘であり。凄い。

総じて満足!!
Sakura

Sakura