倫理観を問いそうなクセのある設定を扱う代わりに、描き方はポップでカラフル、ストレートなエンターテイメント、監督の他作品に比べてクセの少ない爽やかな仕上がりなのが面白かった。(もちろん、クセのあるダークコメディかつファンタジーなのが最高なんだけど)
美術、衣装、撮影、音楽、演技と総合芸術としての映画の醍醐味を存分に堪能できる作品で、メッセージ性も相まってまさしくアカデミー作品賞に相応しいんじゃないかと思った。エンドロールまで芸術だったなぁ。
今は日本で観られなくなってしまった『ラミー』のラミー・ユセフが知られる機会になったのが嬉しい。マーガレット・クアリーの使い所は勿体無い…