このレビューはネタバレを含みます
1度死んだベラは、自身が身籠っていた胎児の脳ミソをゴッドによって移植され、肉体と精神の年齢が違うという設定が凄い。
とにかく、役者陣の演技力が凄い。
ゴッド役のウィレムデフォー。良い。
幼少期に父親に虐待まがいの実験を受け、改造人間の様になってしまう。見た目や、専門学の内容から他人に恐れられている。ただ、そんな辛い状況にありながらベラに対する愛情が優しく、引き込まれた。
エマストーンのベラは言わずもがな。
幼少期の純粋さ。あらゆる事に興味を持ち、純粋が故に鋭い。肉体は、成長しているので、性に対する欲望に忠実。ときおり、見せる拗ねた子供の大人への反抗の様な掛け合いが微笑ましくもある。
欲望に忠実で、思う通りにいかない事に腹を立てていたベラが、社会・哲学・現実を知ることで一気に成長する。純粋が故に傷つく。
「人」では、なかったベラが、「人」と関わり「人」になっていく。男が自身によせる醜い欲望を観て、自身が変化していく。
人は誰しも生まれた時は清く、純粋である。ただ、人は醜く受け入れ難い「現実」を生きることで「成長」し、「人」になる。
バカらしくて、不思議な世界観だけど現実の世界を風刺している様に感じました。
鳥犬、結構かわいかったな～
